「ワイルドバンチ」

 言わずと知れたサム・ペキンパー渾身の代表作! こ〜の男たちの血まみれ死にっぷりを 見よ!

 何しろ凄味のある銃撃戦の描写センスですよ。引き絵とクローズアップ、スローモーションとカッ トバック……今でこそあらゆるアクション映画で普通にやられている手法の原点がここにある。

 カット割りにスローモーションを挟む手法をペキンパーが思いついたのは「七人の侍」かららしい ですね。

 危機を乗り越えた強盗団たちがウィスキーの瓶を回し飲みしていく様にゃ、昼間っからストレートで 飲むなんて凄い連中だなぁと、こ〜の男たちの荒くれ振りに驚かされたものです。

 ペキンパーの真骨頂はこの「野郎」どもの描写にあると思いますね。生き様というか生態というか。

 最初は大勢だった強盗団から生き残った4人(ウィリアム・ホールデン。ウォーレン・オーツ。アー ネスト・ボーグナイン。ベン・ジョンソン)が向う最後の玉砕戦が始まる直前、顔を見合わせて笑い 声をあげるところには痺れ上がりましたよ。

 そして血みどろになって死んで行く美学! ここではロバート・ライアン演ずる死にそびれたかつ ての仲間の方が、ず〜っと寂しそうでした。



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